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健寿医能研究会

全国の健康問題に悩む数多くの方々のお手伝いをさせていただく傍ら、自分自身で健康体を手に入れ、さらに施術師になるための研修会を実施いたしております。

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陰陽に基づく運動療法

健寿医能研究会では、「骨格・筋肉系」を本来の正しい状態に整えることが健康を維持することと考え、陰と陽に基づくさまざまな運動療法を取り入れておりますが、その一例をご紹介いたします。

1.人体の陰陽

人体における陰陽を簡単にご紹介します。

■人体の陰陽■
陰性(▽) 陽性(△)
左半身 右半身
上半身 下半身
腹側 背側
白い筋肉 赤い筋肉
白血球 赤血球
副交感神経 交感神経
静脈 動脈
■内臓の陰陽■
陰性(▽) 陽性(△)
肺臓、胃、腸 腎臓、肝臓、心臓

空洞のものが陰性、締まっているもの、詰まっているものが陽性と考えます。

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2.身体バランスと健康

私たちは、日常生活で緊張(陽性)と弛緩(陰性)を繰り返しながら生活しています。呼吸でいうと吸うことで緊張し、吐くことで弛緩します。そして、急激な温度の変化や何気なく着ている服、下着、靴などでの締めつけが緊張と弛緩のバランスをくずしてしまいます。 また、長時間の同じ姿勢や横座り、いつも同じ側に持ったカバンなど、極度の緊張と弛緩は、背骨をゆがめる原因となるのです。骨が歪むということは、筋肉が伸びる(陰性)、縮む(陽性)、膨らむ(陰性)、しぼむ(陽性)のアンバランスを起こしていることです。毎日上手に生活するには、バランスのよい緊張と弛緩が大切です。
人間の動きは、・前に曲げる・後ろに反る・右に倒す・左に倒す・右にひねる・左にひねる、という屈曲(陽性)・伸展(陰性)の動きが基本となり、その日常の動きのパターンが繰り返され、 歪みとなります。また、反対の動きをすることで、歪みを正すことにつながります。すべての動作(ヨガ・気功・ジョギング・瞑想・エアロビクス等、あるいは日常的な生活行動などさまざまな動作をする時に、体が歪んだままで行なうと益々歪んだ状態が悪化してしまいますので、体の歪みを診断し調整することは健康にとって非常に重要となります。
ところで、正しい身体バランス=美しいプロポーションとは何かというと、それは自分自身に合った肉体的スタイルのことであり、そのスタイルをいかに存続可能にしていくかということです。健康の「健」が建ち居る人の姿を表すことからも、その大切さがわかります。 大自然界の中で、人においても必要があって与えられた肉体と精神であるのですから、自分自身に合ったスタイルというのは、自然体の肉体になれば良いということです。 従って、自然体から離脱することは全て非自然体となり、自然体になるにはボディランゲージ(身体から発する言葉)を感受し、 その人自身のメガネを通して、自然界という共生の世界を知る(例えば、植物は大地のお化けであり、人は植物が変化したものであるということなど)ことであり、 そのためには己の姿形に見える歪みを知り自然体に調整する必要があるのです。非自然体の症状(腰痛・頭痛・リウマチ・座骨神経痛・あらゆる内臓疾患など)や、 顔(目・鼻・口)などの歪みは、自然が教えるメッセージであり、美しいプロポーションとは、自然が与えてくれた状態、必要に応じた肉体になるということです。
この様に、身体バランスと健康は深い関係があり、皆様の個々の歪みのパターンを知って頂くことが、病気予防の第一歩につながることと思われます。

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3.呼吸法

人は生命ある限り、食物をエネルギーとして生命を一生涯持続させていかなければなりません。食物は数日間食べなくても死なないけれども、 しかしながら空気という食物は、五分も摂取しなければ生命に異常をもたらし死に至ってしまいます。 そして、それほど重要な空気はほとんどが無意識に昼夜問わず、日々体内に酸素として取り入れられているのです。
そもそも、人は60兆個の細胞で構成されており、その細胞が活動していくために、食物(栄養素)を効率よくエネルギーとして役立たせ、酸素供給を行ない、血液を介して全身の細胞のすみずみまで行き渡らせます。つまり、吸気(酸素)を取り入れて呼気(二酸化炭素)で老廃物を吐き出すのです。
人の肉体の中で、酸素を最も必要とするのは脳です。脳は、全肉体の司令塔であり、脳内ホルモンが存在し影響を与えています。 不安、恐怖、イライラの時に発生するノルアドレナリン、楽しい、うれしい時に発生するドーパミンそしてセロトニンという物質が正常に働かないと、さまざまな身体機能に障害となって表れてきます。 ウツ病、肥満、偏頭痛、筋力の低下、神経性大食症、低体温症、基礎代謝の低下、睡眠障害、糖尿病などは、その一例です。セロトニンは、体内で合成することができないため、薬物として摂取しなくてはならないのですが、 取り過ぎると副作用を伴う恐れがあるため、薬物を用いる場合は危険があります。そこで、副作用のない安全な方法は何かというと、それは「呼吸法」と姿勢です。それによって脳内ホルモン、セロトニンを発生増大させることができるのです。 そして、脳内ホルモン・セロトニンを正常化することによって、他にも自分自身では気がつかないことまで正常化し、非自然体なるものを排毒してくれるのです。
呼気(陽)吸気(陰)をいかに活用するかというと、息を吸うことによって体の前面は上昇し、背部では下降します。尾骨は後方やや上方へ、側面は左右方向へ横に広がります(陰)。 息を吐き出す時は、これの逆(陽)に作用します。呼気吸気によって横隔膜を刺激し、全身の筋肉細胞に影響を与えているのです。呼気、吸気を行なう時には、姿勢(自然体)が大切です。セロトニンは、脊髄を通って「抗重力筋」(腹筋や背筋などの重力に対抗して支えている筋肉)を常に働かせています。 私たちは、朝起きた時からすでに重力と引力の影響を受けており、肉体的にストレスが始まっているのですから、正しい呼吸法が大切になるのです。
呼吸法には胸息、腹息又その反対の逆息などがあります。また、呼吸法により、セロトニンを発生増大させることによって心から安定し障害を乗り越えることが可能になる瞑想、座禅、我禅、歩禅、立禅、静功法、連動法などがさまざまあり、東洋的にはいわゆる「神我一体」「精神統一」「精神と肉体の不二一体」などといわれています。
このように、呼吸は酸素を吸って二酸化炭素を吐き出す活動であり、そして、日頃無意識に行なっている呼吸を認識することにより、呼吸法において実に効果的に活用できることがわかります。しかし、意識的に行なう場合には、危険も伴うので注意しなくてはならない点がいくつかありますので、正しい呼吸法を身につけることが大切です。

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4.気功連動法

気功連動法は、一つの動作が関連するいくつもの筋肉を共に助け合わせながら全身に連動させ、経絡・経穴(ツボ)を刺激しながら自然体に近づけていく施術法です。
例えば気功連動法の「二十一式呼吸健康法」の中のひとつ、「補腎強身」の動作を例にとり、足の勇泉というツボを刺激する筋肉の連動について見ると、 1.股関節を曲げる大腰筋・腸骨筋・大腿直筋と同時に、2.膝関節を曲げる半腱様筋・半膜様筋・大腿二頭筋・膝下筋・腓腹筋、3.足首を伸ばす 長短腓骨筋・後脛骨筋・下腿三頭筋・長母趾屈筋・長趾屈筋、4.足を反る筋肉の第三腓骨筋・前脛骨筋・長母趾伸筋・長趾伸筋、5.膝を伸ばす 大腿四頭筋・大腿筋膜張筋、6.股関節を伸ばす大殿筋・大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋が繰り返し動かされるという様に、何気ない動作ひとつをとっても多くの筋肉が連動し合って働いていることがわかります。
さらに、わかりやすく肥満を例にとると、肥満の場合、腸骨が開き、骨盤が下がっている、左肩が下がり、左に重心がかかり、右腰は高いというような歪みのパターンが見られます。 これを気功連動法で見ると、特に肥満の原因となる副交感神経優位を改善するために、自律神経のバランスを調整する重要なポイントとなる胸椎十番と、首の一番上の椎体で脳の活動を盛んにし頸神経と交感神経と連絡している、頚椎一番(環椎)の歪みに着目します。 胸椎十番と頚椎一番を歪める原因は、・左の上部僧帽筋・右の広背筋・右の板状筋・右の三角筋の弱化の場合が多いです。この筋肉のアンバランスを整えることで、筋骨の歪みを整え、肥満改善に向かうことが出来ます。
この様に気功連動法は、筋肉活動を盛んにし、それによって新陳代謝を高め、さらに 筋肉活動をすることによって体内の糖代謝を盛んにし、その他血管の老化を防ぐ、筋力・体力の増強・インシュリンの節約等々、健康増進に非常に効果的と思われます。

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